Cool Japan何て言葉は、真に受けない方がいいですよ

人の強みを言葉にするのが大好きなコピーライターで
ソコキコ™オフィシャルトレーナーの佐藤秀治です。

唐突ですが、質問です。

あなたの会社が、海外の展示会に
出展することになりました。

そこで、あなたはどんなキャッチコピーを
使用したいと思いますか?

多分ここで、次のような言葉を思い浮かべた方も多い
と思います。

  • Cool Japan
  • Made in Japan
  • Japan Quality

伝えたい気持ちとして、

日本製だから、品質も良い!

って言いたくなりますよね。

…でも、

……でも、ですよ。

御社の製品/サービスの品質が
優れているのは、あなたが
日本人だから
、ですか?????

違いますよね!?

従業員が全員、純粋な日本人だからですか?

違いますよね!?

そもそも純粋な日本人って何だ?って話ですし。

御社の製品/サービスの品質が
優れているのは、あなたたちが
努力を惜しまなかったから

ですよね!!!!!

少なくとも、内閣府や経産省の方々が頑張ったから
ではありません。

そもそも、クールジャパンって何なのよ?
って話ですが、内閣府ではこう言っています。

クールジャパン戦略のねらい (平成27年6月「クールジャパン戦略官民協働イニシアティブ」)

◎クールジャパンは、外国人がクールととらえる日本の魅力(アニメ、マンガ、ゲーム等のコンテンツ、ファッション、食、伝統文化、デザイン、ロボットや環境技術など)。

◎クールジャパン戦略は、クールジャパンの、(1)情報発信、(2)海外への商品・サービス展開、(3)インバウンドの国内消費の各段階をより効果的に展開し、世界の成長を取り込むことで、日本の経済成長につなげるブランド戦略。
内閣府クールジャパン戦略についてより

外国人がクールととらえる日本の魅力!

どこでアンケートを取ったのでしょうか?
不思議。

日本のマンガ・アニメ・特撮のファンは多いです。

『シン・ゴジラ』公開初日にも、海外のオタクが劇
場に数多く集まっているのを、この目で見ています。

彼らと競って、劇場限定版のソフビも入手しました。

…それはさておき。

実は、日本のアニメ…特に昔のアニメに関しては、
「日本製だと思っていない」海外ファンが大勢いま
す。意外でしょ?

↓は、イタリア映画です。↓
タイトルがスゴイです。

『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』

 
映画の中身を、古い映画ファン向けに簡単に済ませ
ると『悪魔の毒々モンスター』(1984年・米)を
イタリアで、メジャー作品として作り直したような
ものです。非常にカルトな感じですw

さて、

『鋼鉄ジーグ』は、スーパーロボットの生みの親で
ある永井豪先生の傑作です。私は大好きでした。

 
映画『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』はヒロインが
この鋼鉄ジーグの大ファンなのです。

でも、日本の話題なんか、彼女からは一言も出てき
ません。

彼女にとって鋼鉄ジーグは、

イタリア語で放送されていた、
イタリアのアニメ

なんですよ。

だって、子どもの頃、母国語で放送されていたアニ
メが、他国で制作されたものだなんて、分からない
んですもの。テレビ局でも特に説明していませんし。

これは、ドイツに13年住んでいた藤谷則子さんも証言しています。

『昆虫物語 みなしごハッチ』とか、さまざまな日本
製アニメが、ドイツでもとても人気があったそうで
すが、皆さん

ドイツのアニメだと思って観ていた
そうです。

そういうもんなんです。

日本は戦後、『奥さまは魔女』とか『ペリー・メイ
スン』
とか『ルート66』などのアメリカ製ドラマを
見て、

「あー日本とは全然違う!」

と、アメリカに憧れを抱きましたが、古き良き日本
製アニメに描かれたのは、“リアルな日本”ではなく
あくまでも空想の世界。

例えば『マジンガーZ』の光子力研究所の立地条件
を満たす場所が日本国内にあったら教えてください。

空想の場所を舞台にした、空想の物語なんだから、
どこで作られたっていいでしょ?

それに『アルプスの少女ハイジ』なんて、原作は
スイスの文学作品なんですから。

もちろん『ワンピース』とか『NARUO』、『ドラゴ
ンボール』など日本のマンガ・アニメは、世界に
需要があり、人気があります。

海外のコスプレイヤーたちが日本に沢山遊びに来て
くれています。

ジブリグッズも売れていました。

でも、それが日本のすべてでしょうか?

そもそも、ハリウッドや中国の映画ビジネスに比べ
てどれくらいの規模があるのでしょうか。

「Cool Japan」というスローガンを真に受けてはい
けていません。

少なくとも、“モノづくり大国”と自称した日本の今
は、見る影もありません。
控えめに言っても、かなり影が薄くなっています。

そんな中、あなたの会社が売りにするのは何ですか?

……

簡単ですよ。

あなたの会社のクオリティです。

「クールだと思われている日本」とか「日本品質」
という実態のない言葉ではなく、皆さん自身の工夫
と努力と実行力です。

ブランドは、人任せには生まれてきません。

あと、もう一つ余計なことをいうと、ブランドとい
うのは広告代理店やバブル期に恩恵を受けた雑なコ
ンサルタントが持ってきてくれるものでもありませ

本当のブランド力に育っていく芽は、必ずあなたの
会社の中に眠っています。

それを引き出すお手伝いは、お任せください。

ぜひお気軽にご連絡ください。