敬老の日の今日も、ゆっくり心身を休めることに専念。

朝はNHKテレビで、『ABUロボコン2018 ベトナム大会』
を見て、午後は、TBSラジオ『伊集院光とらじおと』を
radikoのライムフリー機能で聞きながら、
Tangible communication card™ ソコキコ™ のコマとして
丁度良いものを探しに、買い物に出たのですが、
いちいち涙腺が緩みます。

『ABUロボコン2018』では、カンボジアチームの
ロボットが、アナログな手法で2体のロボットの位置を
合わせるなどの工夫をしているのを見ただけで、
何となく、その苦労、その努力、その誠実さが感じられて
目の奥があったかくなってしまいました。

『伊集院光とらじおと』では、敬老の日に合わせて
久しぶりに放送された『一万歳のお言葉』……老人ホーム
などに入られている、ご老人=人生の大先輩に、
いろんなお話を伺い、そのインタビュー対象者の年齢の
合計が、一万歳になるまで続けるというコーナーです。

いつも、このコーナーは、涙腺を刺激するのですが
今日も良かったです。

94歳のおばあちゃんが語る「初恋」。

山形に疎開していたおばあちゃんが、「人生でもっとも
美味しかったもの」と聞かれて答えた、羊羹の思い出。

甘いものが貴重だった当時、彼女のお父さんが
お土産に買ってくる羊羹を、8人兄弟で小さく分け合って
食べた、その思い出。

厚さ1cmぐらいの、その羊羹を、
男兄弟は、みんな、あっという間に食べてしまうのに、
女兄弟は、みんな、宝物のように大切に、ちびちびと
食べている……。

そして、「ちょっとおくれよ!」と男兄弟にねだられる…。

そんな思い出の味が、「人生で一番美味しかった」と
いう話に、胸打たれました。

最後は、俳優の柳生博へのインタビュー。

「人生で一番美味しかったものは?」という問いに、
柳生博が答えたのは「雀(すずめ)」。

これも、戦時中、食糧の足りなかった頃の話。

隠れて雀を獲って、焼いて食べていたといいます。

そして、話は、彼の家の近くにあった
霞ケ浦海軍航空隊が爆撃されて、多くの人が死んだ日に
進みます。

柳生博 氏は、多くの人が死んで悲しかったという思いと
雀が美味しかったという思いが、重なっていると
いうのです。

育ち盛りの少年が、常にお腹を空かせていた戦時中の
その苦労。そのつらさ。

私たちは、想像するほかないのですが、
柳生 氏は、爆撃で死んだ人の死体がそこら中に……
電線にも死体が引っかかっている、その恐ろしい光景の
中で、
「いつも、あんなに苦労して獲っていた雀が、いっぱい
落ちている」ということに驚喜して、一生懸命に拾い集め
せっせとその雀を焼いて食べて、
おじいちゃんにも、「食べて」と持って行ったところ、
「お前は、こんな時に何をしているんだ!
お前の叔父さんも、ほかの家族も死んでいるんだぞ」
と怒られて、ハッとしたというお話。

柳生氏は「人生に何度かあった狂気の時」と表現して
いましたが、非常に迫力のある話でした。

まだ、radikoで聴けますので、実際に聴いてみてください。

ここに書き起こすよりも、このコーナーは特に、
生の声を聴いた方が、胸に響きます。

戦争という悲劇について、まだまだ先人たちから
教わるべきことは多くあります。

今日も新しい気づきに感謝です。