戦国の鎧をまとった人物

こんばんは、株式会社プラップル コピーライターで
ソコキコ™オフィシャルトレーナーの佐藤秀治です。

先日、私自身が「人見知り」であったことを告白
しましたが、実のところ、プライベートでは何度
も口にしてきました。

でも、大抵は「またまた~」とか「そういうのは
もういいから」
と言われて終わりでした。

要するに、外から見ると
「人見知りには見えない!」ということです。

まぁそう見えないように頑張って振舞ってい
ましたからね。だって、弱みは見せたくない
じゃないですか。

それにしても、これまでで一番ひどかった反
応は、18か19で、初めてフリーライターとし
て仕事をすることになった小さな事務所で、
社長さんと向かい合ってソファに座っていた
時です。

社長は言いました。

「こんなにふてぶてしくしてる奴、
初めて見たよ」

「え!?」

と、言葉にはしなかったものの、私はかなり
驚きました
ね。

だって、私は緊張して、肩を縮めて、恐縮し
きった心で、そこに大人しく座っていただけ

なんですから。

それが、どこをどうやったら「ふてぶてしく」
見えるのか…。

もう一つ、その事務所で忘れられない一言が
ありました。

それは、次の言葉です。

「俺、大学で心理学を専攻してた
けど、こんなに、見た目と文章が
一致しないのは初めて見たよ。
お前、こんな繊細な文章書くのか」

これもまたビックリです。

心の中では「最初から繊細だよ、俺は!」
叫んでました(苦笑)。

私は、少年時代からずっと、心から自分を
受け入れてくれる場所を探していました。

いや、この表現は、正確でありません。

正確に言えば、一人でいるのが一番楽だけ
ど、一人ぼっちでいるのは耐えられなくて
誰かが優しくしてくれるのを待っていた
のだ
と思います。

自分の心の中では、ずっと迷子のような気
持ち
がして、心細くて仕方なかったのです。

でも、人からは「怖い」と言われることが
多々ありました。

これも、自分では意味不明でした。

ずーっと、自分の内面と人からの「怖い」
という冷やかしが一致せず、「居場所の
ない感覚」は続きました

居場所がないということは、心を休める
時間がないということです。

常に不安でした。

自分が価値ある人間なのかどうか、日々
試されているような恐怖がありました。

心に余裕がないから、口を突いて出る言
葉も、大抵、尖り気味でした。

だって、自分の心が一杯一杯なのに、他
人に優しい言葉をかけるのって、困難で
すよ。

だって、「自分の心」というコップが、
不安
恐怖
仕事への対応でいっぱいなんですよ。

せめて「自分は間違っていない」と信じ
るのが精一杯で、

こう言ったら、相手はどう思うか?

どういう言葉遣いをするべきか?

なんて、判断する余裕がないんです。
自分にかける言葉も見つからないんですから。

こうした問題の根本は、
自信のなさにありました。

人に受け入れてもらえる自信がなかったんです。

常に、「人に捨てられる」恐怖が、心の奥底に
ありました。

だから、自分が役に立つ人間であることを
証明しようと、仕事を頑張りました。

なので、仕事上の自信は、そこそこつきました。

でも、不安が消えないんです。

どうしても自信を持ち切ることが出来ないし、
「すべてを失う」不安が消えないんです。

「自分の価値」を人から否定される
恐怖が消えないんです。

その原因に気が付いたのは、約2年前に受けた
カウンセリングのお陰でした。

私の不安の根源は、4歳ぐらいの頃に受けた
心の傷
でした。

その頃、両親から、自分の価値を否定される
に等しい扱いを受けていたのです。

もちろん、両親にはそのつもりがなかったで
しょう。
私も、ほんのひとかけらを残して、当時の記
憶が封印されていました。

私は、幼少時に喪失した(と思わされた)
「自分の価値」を、何とか取り戻すところか
ら、人生を歩み始めたのです。

「自分の価値」を信じなければ、かろうじて
立ち上がって、前に向かって歩き出すことも
出来ませんからね。

少しでも、自分の拠り所となるものを探した
のでしょう。

そうやって手に入れた「自分が立っている根
拠」は、所詮借りものです。

張りぼてのようなものです。

私のアイデンティティは常に揺らいでいました。

そして、カウンセラーに言われました。

あなたは、いくつもの仮面を
かぶっている。
それは、はがしてもはがしきれ
ないくらい、沢山ある。

そう言われました。

この「仮面」が、私の内面と、外見を隔てて
いた原因でした。

私の「弱さ」を隠すために目つきがキツクなり
表情が強面になっていたのでしょう。

「不安」を隠すために、ふてぶてしく見える
雰囲気をまとっていたのでしょう。

そのセッションの後、私は気が楽になりました。

何より、自分が感じていた不安に、根拠が
ないことが分かった
からです。

自分に価値がないのではなく、「そう思い
こまされただけ」
だと分かったからです。

「自信のなさ」も、、
「自分には価値がない」という
思い込みも、
根拠がないと分かれば
気楽なものです。

そこから、少しずつ、自分の仮面をはがす
工程に入りました。

いわゆる、「心の鎧」です。

根拠のない不安が消えれば、残るのは、
すでに感じている幸福だけです。

幸せを感じていれば、自分を認めるもの楽です。

自分を認めることが出来れば、幸せも増します。

まさに、正のループです。

それ以降、新しく出会う人から「怖い」と
言われることは、ほぼなくなりました。

「鎧」を外して、「仮面」を脱いでも、別に
自分自身がまるっきり変わってしまったわけ
ではありません。

自分自身を作り直すという作業は、過去の自
分を否定するということではない
んです。

誰だって、いつだって変わることが出来る。
より自分らしい自分になることが出来る。

この2年でそれを、強く実感しています。

変わるきっかけは、
人との交流にあります。

対話は本当に大事です。

よくありますよね、本人の前では気を遣って
本当のことは言わないで、後から本音をいう
行為。

あれ、かえって傷つくんですよね。

だから、本当に価値あるコミュニケーション
というのは、常に胸襟を開いて行うことが
大事なんです。

人生、その一瞬一瞬が大切なんですから。

相手に一案言いたいことは、後で言おうとか
もったいぶっても、誰の得にもなりません。

対話は“気づき”の宝箱
このキャッチフレーズを忘れずに、今日も
頑張りたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうござ
います。