今もちょくちょく思い出すんですが、
初めてフリーのライターとして仕事を
もらったのは、19歳のころでした。

フリーのライターと書くと
「かっこいい!」という方もいます。

でも、そんなことはないんですよ。

何で、あの時、フリー扱いだったのか。

答えは、仕事を出してくれた事務所に
とって、それが一番安く雇えるからですね。
それだけw

まぁしかし、いい経験でした。

いつも真っ先に思い出すのは、
事務所のソファに肩をすぼめて
オドオドしながら座っているのに、

「何だお前、随分堂々としているなぁ」と
そこの社長さんに言われたことw

自分に自信がなくて臆病すぎる私は、
心の鎧を着込み過ぎていたために、
随分と態度がデカく見えていたようです。

人の見た目と、心の内は、
矛盾していることが多いんです。

これ、人間の内と外が一致してくるのは
「人間が練れている人」ぐらいですよ。

最近ようやく、そこまで理解が
及ぶようになりました。
が、今は19歳の頃の話に戻しましょう。

取材は、最初から「1人きりで、写真まで撮影」

内心ドキドキしっぱなしの私でしたが
取材は、最初から「一人っきり」。

誰も同行してくれないw

仕事は、当時のアルバイト情報誌
「デイリーan」の巻頭特集。

「変りダネ」のバイト先紹介だったと思います。

企画でリストアップされているお店の中から、
自分でアポを取って、一人でインタビューして
写真まで撮影して…。

六本木で、男性のセクシーダンサーが花道で
踊り、ポールダンスするお店には、素直に
驚きました。
こりゃ別世界だな、と。

どこかの遺跡発掘現場では、
「昨日、ちょうど日本最大級の勾玉を発掘した
ばかりで、明日には記者会見するんだよ!」
という、そのでっかい勾玉を見せていただく
幸運に浴したり…。

楽しいけれど、
記事を仕上げるために必要な「何か」を
聴き洩らさないよう
に、
「あれは聞いたっけ?」「これで分かっているっけ」
「後は何を聞かなければならなかったっけ?」と
頭の中はめまぐるしく回転。

気が休まる暇なんかありません。

ほんの短い記事を書くにしても、
きちんと整った綺麗な原稿を仕上げるためには、
出来る限り、沢山の情報量が必要なんです。

原稿を提出して、
「え、これ、なんでこうなるの?」
なんてダメ出しをされた時に、
ちゃんと背景を説明できる材料がなければ、
「何だよ、ちゃんと取材しないとダメだろうが」
と怒られて終わり。
“仕方ねぇからこんな感じで” なんて言われながら
修正した原稿を納めたり
…。

そもそも人見知りだから、
知らない人にアポとって、
それでインタビューするだけで、
もう心はパンパンだったんですけどね。

それでも、写真も、自分なりに頑張って
アングルを考えて撮影していたなぁ…。
素人なのにw

あれからもう30年以上。
思えば遠くまで来たものですが、
あの頃の胸のドキドキは、今も変わらず、
胸の奥でうごめいております。

ほんのちょっと心拍数は落ち着きましたけどねw

「聞く力」の根源って、
この胸のドキドキなんですよ、実は。

というわけで、また明日。