『アウトレイジ ビヨンド』北米版Blu-rayパッケージ表面

本日、2017年10月2日(月)。そして、今週末の10月7日(土)には、いよいよ『アウトレイジ 最終章』が公開されます。

というわけで、今回は『アウトレイジ ビヨンド』をご紹介!

前作『アウトレイジ』が、“殺し方の見本市”のような作品だったので、『アウトレイジ ビヨンド』ではどんなバイオレンス描写が見れるのかと楽しみに公開初日の劇場に足を運んだのですが……過激なシーンは、前作よりも少ないんですよね。その代わり、新たに加わった西田敏行と塩見三省を中心としたセリフの応酬が凄い! 前作から引き続き小日向文世が演じるマル暴刑事の企てと、三浦友和と加瀬亮が前作で演じた悪事の因果が、ものすごいテンポで絡み合い、観客を一気に、バカヤローの応酬と裏切りの連鎖に巻き込んでいきます。

いやホントに、いい意味で裏切られました。

で、後でインタビュー記事を読むと、前作を観た人たちの反応が暴力描写に偏ってしまったことが、北野監督的に悔しかったようです(↓)。

北野武:前作はそんなにハードル高いわけじゃなくて、低いところから始まってるからね。自分ではストーリー的に面白いなと思ってて、(映画の)評判も良かったんだけど、なんか暴力描写ばっかり話題にされて、ストーリーにあんまり触れられなかった。じゃあもうちょっとエンターテイメントらしく、ストーリーに裏切りだったり、ひっくり返ったり、予想以外のことが起こったりというサスペンスを増やすかっていう。エンターテイメント性を暴力以外のものでより表現するということにしたかな。あと、台詞を増やしたことで、前作よりは数段エンターテイメントができただろうとは思う。
OUTSIDE IN TOKYO/北野 武『アウトレイジ ビヨンド』インタビュー 2012年9月17日 ワーナー・ブラザースにて

面白い脚本を、優れた監督の下に豪華役者陣が演じて、うまく編集すると、こんなに面白くなるんだな、という見本のような作品。

高橋克典に至っては、セリフのある役は残っていないというのに、「それでも出たい」と直訴して、名も呼ばれない「殺し屋A」な役回りで出演しています。

しかし、そこは北野監督。セリフもなく、役名を呼ばれることが一切ない高橋克典の姿が、観客の脳裏にくっきりと残るように演出しているから、また凄い。

この間北米版Blu-rayを入手した日も、夜中に「武と西田敏行、塩見三省の怒鳴り合うあのシーンだけでも…」と再生し始めた所、あまりにもテンポよく引き込まれるので、結局全編見返してしまい、すっかり寝不足に陥った次第。

前作以上のエンターテインメントであることは間違いありません。

北米版Blu-rayには、高橋克典氏がナレーションを担当するメイキング映像も収録されており、非常にお得! というか、北野組独特の制作現場がうかがえるこのメイキングの価値は高いです。

    

【作品メモ】
北野武監督 16作品目であり、キャリア初の“続編映画”となった。2012年10月6日 日本公開。第69回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門に正式出品された。R15+指定。クランクイン直前に東日本大震災が発生したことから、撮影を一年延期したエピソードは有名。

【監督・脚本・編集】北野 武
【音楽】鈴木慶一
【キャスト】大友/ビートたけし:加藤/三浦友和:石原/加瀬亮:富田/中尾 彬:白山/名高達男:五味/光石 研:布施/神山 繁:西野/西田敏行:中田/塩見三省:城/高橋克典:木村/中野英雄:嶋/桐谷健太:小野/新井浩文:片岡/小日向文世:繁田/松重豊:張 大成(チャン・テソン)/金田時男:李/白竜 ほか
【配給】 ワーナー・ブラザース映画、オフィス北野


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『アウトレイジ ビヨンド』北米版Blu-rayパッケージ裏面