怒涛の展開! 「願えば叶う」の連続劇

身の回りで、いろんな人から「良かった!」
「素晴らしかった!」と絶賛するコメントを
聞いていた、この映画。

『グレイテスト・ショーマン』Blu-rayパッケージ

うちの息子(9歳)も大いにハマって、
「何度でも観たい!」と言っていたのですが
私自身は映画館に行きそびれて、Blu-rayで鑑賞。

いやー、展開が想像を超えてスピーディー!
息子が飽きなかったことにも納得。
さらに、「願えば、夢は叶う」という
メッセージのシンプルさと力強さに、
彼が心惹かれたことも、よく分かりました。

この作品は確かに面白い!

セリフは最小限。

ほとんどが歌と踊り。

よくあるミュージカル映画と違うのは、
セリフ劇があって、登場人物の感情が昂ると
歌が始まる! という構成じゃないこと。

歌と踊りが、そのまま登場人物のセリフであり
非常に豊かな感情表現になっているんです。

たとえば主人公のP・T・バーナムが、興業の
パートナーとなるフィリップ・カーライルを
スカウトする酒場のシーン。

ほとんど画面初登場なフィリップ相手に
突然歌い始めるわけですが、勧誘から
ギャランティ交渉まで、
掛け合いの歌とダンスで一気に進みます。

さらに言えば、「話がまとまったな」と
思ったら、そのまま歌と踊りが再開して、
酒場の壁がなくなり、サーカスへと直行。

そのままフィリップが団員に一目惚れする
シーンまで直行します。

この展開の早さ!

正直、最初はフィリップを見ながら
「このキャラは誰?」とか
思っていたんですが、歌と踊りが
楽し過ぎて、彼が誰なのかも
気にならなくなります。
なんとなく「こういう人か」と
分かればいい(笑)

白眉は、名曲“This is Me”

この『グレイテスト・ショーマン』は、
サーカスを始めたアメリカの興行師、
P・T・バーナムの物語を、現代に合わせて
大幅に脚色したミュージカル。

バーナムがサーカス開始前に町中に
貼りだした「ユニークな人、求む」という
チラシを読んだ人々から「クリーチャー」と
いう言葉が返ってきます。

そうです。
見世物小屋です。

映画の中の話を史実に照らし合わせると
1871年に「バーナムのアメリカ博物館」で
「地上最大のショー」を始めた頃を
中心に(時系列は無視して)構成されて
いるようです。

なので、1865年の「奴隷制廃止後」ですね。

しかし、黒人差別は、
現在の比ではありません。

そして身障者への差別。
これもヒドイ時代。

映画では、見世物小屋という表現も
使っていません(確か)。

ひげを生やした黒人の太った女性や
小人症や巨人症の大人など、
チラシを見た人々からの情報で
集められた人々の扱いは、非常に繊細。

映画の中では、特に彼らを粗雑に総称する
ことはなく、「世間の無理解の中で孤独な
想いをしてきた人たち」という、個人を
大切にした視点で描かれています。

その彼らが、バーナム自身に差別されたと
感じた時、あまりの怒りと悲しみで
歌いだすのが「This is Me」!

この曲は素晴らしいです。

どんな人が聞いても、心強くなる
普遍的なメッセージが込められています。

サウンドトラックを聴くだけでも盛り上がります

全編ほとんど、歌と踊りで構成されたこの映画。

実のところ、映画を1~2回観た後なら、
サウンドトラックを聴いているだけでも、
映画を観直したような気になれます。

というか、ほとんど映画を観直した気分。

ほかの映画で、サウンドトラックを聴くのとは
体験内容が異なります。

劇中も説明らしい説明はほとんどないし、
苦労話も少しだけ。歌えばすぐにショーが実現。
とんとん拍子に話が進みますが、それでも
な~んとなく言いたいことが伝わってくる
この演出方法は、マイケル・グレイシー監督が
そもそもCMやミュージックビデオの監督だった
ということで納得。
本作が初の長編映画だそうです。

人間ドラマを掘り下げるよりも感覚重視。

映画が苦手、という方にもおススメです。

(参考:Wikipedia

  

【作品メモ】
2017年 アメリカ。第90回アカデミー賞 主題歌賞ノミネート(「This is Me」)、第75回ゴールデングローブ賞 主題歌賞受賞(「This is Me」)、作品賞、主演男優賞ノミネート。『ラ・ラ・ランド』の音楽を担当したベンジ・バセックとジャスティン・ポールが本作の楽曲を担当している。

【監督】マイケル・グレイシー
【脚本】ジェニー・ビックス、ビル・コンドン
【楽曲】ベンジ・バセック&ジャスティン・ポール
【音楽】ジョン・デプニー
【撮影監督】シーマス・マッガーヴェイ
【プロダクション・デザイナー】ネイサン・クロウリー
【衣装デザイナー】エレン・マイロニック

【キャスト】P・T・バーナム/ヒュー・ジャックマン:フィリップ・カーライル/ザック・エフロン:チャリティ・バーナム/ミシェル・ウィリアムズ:ジェニー・リンド/レベッカ・ファーガソン:アン・ウィーラー/ゼンデイヤ:レティ・ルッソ/キアラ・セトル ほか

■Blu-ray発売元:20世紀FOX ホームエンターテイメント
本編:104分