『ハワード・ザ・ダック/暗黒魔王の陰謀』Blu-rayパッケージ表面

今回は、ジョージ・ルーカス印の愛すべきSF作品『ハワード・ザ・ダック/暗黒魔王の陰謀』(1986年)をご紹介。

原作はマーベル・コミックスで、アヒルのハワードは、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』にもカメオ出演しています。

アヒルのハワード、と書きましたが、正しくは「地球のアヒルにそっくりな宇宙人」!
ハワードは、27歳独身の会社員なのです。

ただ、この映画のシナリオはほとんどオリジナルなので、原作とはハワードのイメージが少々異なるのだとか。
私は原作未読ですが、この映画を楽しむのに、原作を読む必要はないと断言できます。

さて、この映画。
Blu-rayパッケージの裏面には

80年代を席巻したジョージ・ルーカスのスーパー・アドベンチャー超大作!

というキャッチが踊っていますが、この映画が80年代を席巻した事実はありません(笑)。
「ジョージ・ルーカス」が「80年代を席巻」
という図式であればウソはありませんが、ジョージ・ルーカスの活躍を80年代に限定するのは過小評価もいいところです。

そして、この映画が「スーパー・アドベンチャー超大作!」なのかというと、これも鑑賞後の印象とは大きく異なります(笑)。

このキャッチは、いったん忘れてください(苦笑)。

もっとも、1986年公開作品の中でも、ゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)四冠達成!という意味では、「席巻した」と言えるのかもしれません(最低作品賞・最低脚本賞・最低視覚効果賞・最低新人俳優賞)。でも、この映画、そんなに酷くはないですよ。私は好きです。

本当は、もっと凝ったハワードになるはずだったけれど…

この映画のハワードは、CG全盛の今はもとより、当時においても、ちょっとがっかりしてしまう “着ぐるみ丸出し” になっております。

顔の表情を作り出すメカニズムなどは、流石にハリウッド、さすがに ILM というわけで、かなり作り込まれているんですが、全体的な雰囲気は、 “着ぐるみ丸出し” 。

公開当時に読んだ、何かの記事で、
ルーカスは、撮影後のハワードに、さらにアニメーション処理を加える予定だったが、予算やスケジュールがネックとなって、実現しなかった。
という話を読んだ記憶があり、非常に残念な思いをいただいたものです。

今回、当時の記憶の裏付けを取ろうと、軽くググってみたのですが、該当する記述は見つからず…。
Blu-rayに収録されているメイキングでも、そんなことへの言及はなく……。

まぁ、半分忘れ去られた映画に関する記述ですからね……。
当時のパンフレットが残っていたかも……と思って探したんですが、残ってませんでした。

でも、細かい文面も、掲載誌も覚えていませんが、このような記事があったということだけは、ウソではない(はず)です。

もし、上述したようなアニメーション処理が行われたら、2年後に公開された『ロジャー・ラビット』(1988年)のような実写とアニメが融合した面白さを醸し出せたのではないか……。そう思うと、返す返すも口惜しいw

実際問題、この映画は、そんなに悪い作品じゃないですからね。
ハワードの見た目が、大きなマイナス点となっているだけで。

そして、もう一点。
この映画が、非常に低く評価された理由が、リー・トンプソンとハワードのロマンス(というか、結構直接的にベッドシーンをイメージさせる展開)ではないかと。

保守的なアメリカ社会で、あんなアブノーマルな感じは受け入れられないでしょうねぇ。
ハワードは健全な宇宙人なのですが、我々地球人にとって、見た目はアヒルですからw

そもそも、ハワードの最初のスーツアクターは少年でしたしw

というか、全体に子ども向けのSFに見えるのに、ストーリーは、アダルティw

うーん、ニーズもミスマッチw

でも、当時映画少年だった私は、リー・トンプソンのファンだったこともあり満足。
それに、“神” であるジョージ・ルーカス作品でしたから、極力ポジティブに受け止めていたことも事実です。

……で、そんなこんなで思い出の彼方にしまってあった思い出の映画だったのですが、2016年12月にBlu-rayが発売されたので、観直してみたところ、やっぱり「面白いじゃん!」と。

そんなわけで紹介しておりますが、無理強いはしません。

「ちょっと見てみたいな」と思って下さった方が、1人でもいらっしゃったら、うれしい限りです。

  

『ハワード・ザ・ダック/暗黒魔王の陰謀』Blu-rayパッケージ裏面

【作品メモ】
1986年劇場公開。
宇宙の遥か彼方。そこは何もかもすべて地球とそっくりだったが、ただ一つ違うものがあった。そこの住人が人間ではなく、言葉を話すダック(アヒル)だということだ。それを除けば、全く地球の人間の生活と変わりはなかった。ハワードは27歳の独身サラリー・ダック。(Blu-rayパッケージ裏面より抜粋引用)

【製作総指揮】ジョージ・ルーカス
【監督】ウィラード・ハイク
【製作】グロリア・カッツ
【原案】スティーヴ・ガーバー
【撮影】リチャード・H・クライン
【特撮】ILM
【音楽】ジョン・バリー
【キャスト】ビバリー/リー・トンプソン:ジェニングス博士/ジェフリー・ジョーンズ:フィル/ティム・ロビンス:ウェルカー警部/ポール・ギルフォイル:ロネット/リズ・セイガル:カル/ドミニク・ダバロス:カーター/マイルズ・チャピン ほか

■ Blu-ray発売元:キングレコード