映画『鋼の錬金術師』入場者プレゼントの「原作者書下ろし 0巻」

先日、娘と一緒に実写映画版『鋼の錬金術師』を観てきました。

私が原作の大ファンで、
娘はジャニーズファンで山田君目当て。

目的は違いましたが、娘は大満足、私はそこそこ満足でした。

入場する時に、原作者・荒川弘 書下ろしの特別コミック「0巻」(冒頭の写真)を
受け取った時点でテンション上がっちゃいました。
こういうの好きです。
でも、このコストを、本編のCG制作に回してあげて……とか思ったりw

でも、原作を知らないジャニーズファンには、とても親切。
「0巻」は、国家錬金術師の試験に合格した直後のエドワードと、
映画の中心的キャラに出世した「綴命(ていめい)」の錬金術師 ショウ・タッカーが
外道に落ちる直前……つまり、映画本編に直結する前日譚。

非常に短いお話ですが、その後に、荒川弘 氏と、
この映画の監督である曽利文彦 氏の対談が面白いです。
パンフレット要らずの、豪華特典です。感謝!

さて、本編。

Hey! Say! JAMPの山田涼君演じるエドワード・エルリックに、
私は特に期待していなかったのですが、蓋を開けてみたら、
結構いい感じでして、“鎧姿” の弟、アルフォンスとの兄弟喧嘩のシーンでは
思わず涙が出てしまいました。涙腺ゆるいです。

山田君への言及ついでに役者陣に対する主な感想をサクッと記載させていただくと……

まずは、悪役トリオ!

セクシーな適役「ラスト」を演じているのは、誰なのだろう……と思っていたら、松雪泰子!
こんなセクシーだったのか、と。今更の驚き。

でも、「グラトニー」を演じた内山信二が一言セリフをしゃべった瞬間に、
画面内の緊張感がぷっつり切れましたw

「エンヴィ」を演じた本郷奏多は違和感なし。今回のキャスト中、もっともはまっていたのでは?

そのほか、原作好きとして特に抵抗なく見れたのは「Dr.マルコー」を演じた國村隼。

それ以外は、やっぱり違和感が先に立ってしまって……。
これは、コミックの映画化につきものの悩みでしょう。まぁ仕方ない。

あ! そもそも「鎧」でしかないアルフォンスは原作通りです! いい感じ!

ネットで話題だったショウ・タッカー役の大泉洋について言及すると、
私の感想としては、出番の前半は馴染まないが、後半は、『ああ、なるほどね』という感じです。

で、一番ずっこけちゃったのは、エドワード(以下、エド)とアルフォンス(以下、アル)の
幼馴染みであるヒロイン(?)「ウィンリィ」を演じた本田翼。
可愛いんですけどね、容姿は。本当に可愛いんですけど、演技は……ね。
というか、
 少年マンガに出てくる女の子の(ディフォルメされた)テンション
を、現実に「そのまんま」演じさせようとしても無理ですよ、それは。
これは、演出側の問題なのかも……。

そして、原作ファンとして気になっていたのが、ストーリー!

果たして、あれだけ良く出来た大作コミックを、どこまで映画で描くのか……。
もしかしたら、最初から「続編ありき」の嫌な仕組みなのかしら……とか、
いろいろ不安になって邪推したりしていたのですが、観終わってみれば
「なるほどね」と。

原作第一話目のエピソードからアクション部分だけ使って、「賢者の石」にフォーカス。
マスタング大佐とヒューズ中佐も早々に登場して、
ショウ・タッカーとの出会い~Dr.マルコー探しまでテンポよく進行。
原作から、「ハクロ将軍」の名前だけ借りて、その実完全オリジナル設定を作って、
物語の回収役に任命。

エドが「義足・義手」で、アルが「鎧」だけで動いている理由もちゃんと分かって、
真理の扉も登場して、「賢者の石」の秘密にもたどり着きます。
そして、ヒューズ中佐が、命に代えて観客に匂わせた、原作通りの「伏線」は
回収せずに、映画オリジナルのエンディングに向かいます。

ここで素晴らしいなと思ったのは、『鋼の錬金術師』初心者でも、
133分の上映時間内に、ちゃんと完結してスッキリできる! ということ。

初心者マークの娘も、「物語は分かったし、面白かった」と満足してました。

ただ、映画オリジナルの方法で結構強引話を端折って終わらせているのに、
原作道理の伏線をところどころ「そのまま」セリフに入れている上に、
結構後半の出来事まで盛り込んでいるため、
ところどころ辻褄が合わず、突っ込みどころも満載。

その点では、もう少し脚本を練っていただけると嬉しかったかな、と。
これは、原作ファンの本音です。

……というわけで、観終わると、原作を読み返したくなることだけは間違いありません。
(我が家のコミックスは、数年前に人にあげてしまっていました……)

あ、最後。映画館の大音響でMISIAの歌を聴けるのは幸せ。
エンドロールの後のお楽しみもあるので、できれば場内が明るくなるまで席を立たないのが吉!

  

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■ 作品メモ
「錬金術」が当たり前のように存在する世界。幼くして錬金術の才に恵まれたエルリック兄弟は、最愛の母を亡くして、錬金術最大の禁忌を冒してしまう。取り返しのつかない悲劇を招いたエドは、失ったものを取り戻すために、「賢者の石」を探して、史上最年少の国家錬金術師となった。

【監督】曽利文彦
【原作】荒川弘
【脚本】曽利文彦、宮本武史
【音楽】北里玲二、森悠也、高橋哲也、諸橋邦行
【主題歌】MISIA「君のそばにいるよ」(アリオラジャパン)
【キャスト】
エドワード・エルリック:山田涼介(幼少期:高橋來)/ アルフォンス・エルリック:水石亜飛夢(幼少期:星流)/ ウィンリィ・ロックベル:本田翼 / ロイ・マスタング大佐:ディーン・フジオカ / リザ・ホークアイ中尉:蓮佛美沙子 / ラスト:松雪泰子 / エンヴィー:本郷奏多 / グラトニー:内山信二 / ドクター・マルコー:國村隼 / コーネロ教主:石丸謙二郎 / マース・ヒューズ中佐:佐藤隆太 / グレイシア・ヒューズ:原田夏希 / マリア・ロス少尉:夏菜 / ショウ・タッカー:大泉洋(特別出演)/ ニーナ・タッカー:横山芽生 / ハクロ将軍:小日向文世 / トリシャ・エルリック:平田薫

■本編:133分