先日、深夜の再放送を見ていて、一目惚れ。どうしても食べたいな、と思ってその場でネット注文してしまったのが、この「山下とうふ店」の絹ごし豆腐です。

見ていた番組は、NHK『プロフェッショナル仕事の流儀』第319回「豆腐が生き方を教えてくれた」豆腐職人・山下健

豆の良さを活かした豆乳を作り、天然のにがりだけを使い、「二段寄せ」という独自の技法で、「はしでつまめる、限界の固さ」で、「口の中に入れると溶けていく」その豆腐が美味しそうで美味しそうで。

何より、山下さんの豆腐と向き合う姿勢が素敵。
“豆の甘みが感じられる豆腐” という紹介で、さらに気持ちが持っていかれる。
「こんな真剣に作られた豆腐が、美味しくないはずがない!」というわけで、購入した次第です。

写真が、雑ですみません。

きっちりと封をされたビニールを包丁を使って開け、掌の上に一丁まるまる受け止めたその瞬間に、ふわっと、豆の青さと甘さを感じさせる香りが鼻先に漂ってくる。

やっぱりいい。

はしでつまむと、確かに柔らかい。でも、思ったよりもしっかりとした固さ。ちゃんとはしでつまめます。

醤油もつけずに口に運ぶと、十分美味しい。ほのかな甘み。豆の香り。口中にとろける柔らかさで、舌にまったりと馴染んで広がる。

さらに醤油をかけてもう一口。いやいや、これは完璧。お好みの醤油をお使いください。

ラベルをよく読む。
にがりは、東京都青ヶ島産海水。
豆は、埼玉県所沢市神米金の、いちき豆。無農薬・無施肥栽培だというから恐れ入る。
備考欄の2を読むと、この豆には「褐色班出やすく栽培難」とあります。さらに頭が下がります。
良い農家があってこその、美味しい食事。感謝です。ありがとうございます。

さて、一緒に木綿豆腐も頼んでみました。

こちらも美味しい。

一般的な木綿豆腐は、“ギュッと固め” な印象ですが、山下とうふ店の木綿豆腐は、口中で一瞬存在感を示した後で、ホロホロホロっと崩れていく感じ。

ちょうどいい粒度で、口中に豆と豆腐の存在感を示します。

うちの娘は、絹より、こちらの木綿の方が気に入ったそうです。

私は、これに醤油と七味を振っていただくのが気に入りました。

妻は、絹にも木綿にも、オリーブオイルをかけていました。

いずれも、美味です。

ただ、最後に残念なことを告白しなければなりません。
……実は、宅配便を数日間受け取り損ねており、受け取った時には、すでに賞味期限間近だったのです!
山下さん、ごめんなさい。

それでもなお、これだけ豆の香りが楽しめたのですから、ちゃんと受け取って、出来立てを食していたら、さらに幸せだったことでしょう。

その想いを胸に、いつかリベンジしたいと思います。

■山下とうふ店
※ 注文は、こちらのお店直轄のECサイトで行えます。
〒359-0024 埼玉県所沢市下安松420
TEL:04-2944-2016 FAX:04-2951-1400
営業時間:09:00-17:30(年中無休)
交通:西武線「秋津駅」/JR「新秋津駅」から徒歩約10分
駐車場:少し離れたところにあります。